お悩み解決事例:万引きが発覚したものの逮捕はされずに在宅のまま捜査されていた(懲役10か月・公判段階のもの)

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概要

依頼者40代女性
特徴常習的な万引き事件

解決までの流れ

1. 事案の概要

万引きが発覚したものの、逮捕はされずに在宅のまま捜査されていた女性です。検察官が裁判をするとの処分を下し、それと同時に私が国選弁護人に選ばれました。

事情を聞くと、数年前から突如として万引きを繰り返すようになり、過去に数回裁判を受け、実際に刑務所に10か月服役したこともありました。服役後、とある施設で更生を試みた時期もあったようです。

彼女の母親や彼氏から事情聴取したところ、突如万引きをし始める直前の頃、彼女にはとてもつらい出来事があり(詳しくは述べません)、心療内科に通っていたようでした。

2. 方針

近年の心理学の研究によると、精神疾患が窃盗癖と結びつくケースはよく見られ、クレプトマニアと呼ぶようですが、未解明の部分も多いです。本件がクレプトマニアにあたるかはともかく、彼女の抱える精神疾患の改善が再犯防止に役立つのは間違いありません。そこで、静岡市内でその分野に明るい医院を探し、彼女とともに受診し、医師の意見を伺うことにしました。

また、家族と話し合い、今後の予防策や生活状況の改善について検討をしました。

3. 事件の流れと結果

法律上、もう執行猶予を付けられない事件でした。裁判では、刑期を短くするため、次のような弁護活動を行い、前回の判決と同じ懲役10か月の判決となりました。前科の多さを考えると、前回の判決と同じ数字に抑えることができ、かなり優しい判決だなという印象です。

  • 医師の意見書の提出…クレプトマニアとまでは診断されませんでしたが、医師の意見書から、彼女の精神疾患が窃盗と結びついている可能性が高いこと、定期的に通院して更生プログラムに取り組めば再犯を防止できること、を主張しました。
  • 母親の陳述書の提出…彼女の問題をよく把握する母親の話を陳述書にまとめ、彼女が精神疾患を負うに至った経緯や、今後の再犯防止策を主張しました。実際に裁判も傍聴席してもらいました(ただ、彼女の子どもである赤ん坊の面倒をみてもらう都合上、証人として法廷内に立つことまでは求めず、陳述書で代用したわけです)
  • 彼氏の証人尋問…彼女(とその母親)と長く同居していた彼氏に、彼女の抱える問題や、生活状況、今後の再犯防止策、彼女が服役した際に子育てに生じる障害等について話していただきました。


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